誰だって怒る・怒られるのは嫌なもの

臨床心理士として普段は乳幼児健診の心理相談や子育て相談、保育園幼稚園の巡回相談、スクールカウンセラーなどいろいろなところでお仕事しています。そんな私がお会いするのは赤ちゃんから中学生、その保護者や先生方です。

その中で、お子さんの年齢問わず保護者の方からよく相談されるのが、
「どうしたら怒らないでいられますか?」
「カーッとなると怒りすぎてしまうんです」
ということ。

時期的に特に多いのが2歳頃の「イヤイヤ期」、下の子が生まれて余裕がなくなったとき、幼稚園年中から年長の反抗期、小学校高学年から中学生までの思春期…。

そんな時、私はまずは、応急処置的に怒りすぎてしまう不安のある方に助言するようにしています。
そこで今回は家族みんながハッピー!なるべく怒らない子育、そのコツをご紹介します。

イライラを抑える4つのコツ

まず、私は怒りすぎてしまう方、そんな不安をお持ちの方にはこんなアドバイスをするのです。

■深呼吸しましょう:怒るのをストップして3秒深呼吸してみて下さい。怒ったとしても70%くらいには抑えられるはずです。

■避難しましょう:場所を移してイライラする対象を見えなくしてしまいましょう。トイレでもお布団でも玄関の郵便ポストの前でも!家の回り1周の散歩もおすすめです。

■「仕方ない」の呪文:「小さいから仕方ない」「こういう性格だから仕方ない」「自分の子だし、仕方ない」と心の中で呪文を唱えましょう。

■「私」を主語に:相手を主語に話し始めると「まったくあなたは~!」と怒り倍増。同じ内容でも「私は~でイライラしているの!」「私は~されて本当に嫌なの!」と主張するだけでも、事態と伝わり方は変わってきます。

この4つのコツを実践するだけで、普段より怒る回数や怒り方も、徐々に変わってくるのです。
全部は難しくてもこれならできそう、というものを一つ見つけて試してみるのがお勧めです。

日々の生活の中実践!怒り過ぎないための5つの工夫

次に、日々怒りすぎないで接するために何ができるか、を一緒に考えていきます。
なぜなら怒ってしまう背景は保護者の方それぞれによって違うので、一律なアドバイスはできないからです。
それでも、健診などでお話しできる時間が限られているときは以下のようなことをお伝えしています。

■いいところ、いい思い出を思い出す:赤ちゃん時代のかわいい笑顔の写真やビデオを見てほっこりすると、現在の成長面が見えてきます。

■伝え方を練習する:自分が落ち着いているとき「今度は~って言葉で伝えてみよう」と練習してみます。私はゲーム感覚で「~というセリフで言ったら相手はどう反応するか」と観察したり予想したりするのを楽しみにしています。子供の性格に合わせてセリフも工夫しましょう。

■いつも叱る場面の環境を変える:同じ状況で毎日怒るとしたら、悪循環ループになってしまうかもしれません。叱らないで済む生活リズムや環境設定を考えたほうが建設的ですよね。

■共感しあえる場を作る:ママ友同士で愚痴を言い合って共感しあって、苦しんでいるのは自分だけじゃないし、自分だけが悪いわけじゃないって思えるとホッとします。

■自分モードを大切に:自分だけの時間や自分だけの楽しみを大事にすると落ち着けるようです。趣味の時間や一人だけの時間を作りましょう。早朝に一人起きるとか、託児のある講座やスポーツもGOOD!。たまにはママ優先でわがままになってもいいんです。

いかがでしたでしょうか。
コツ、といっても考え方、話し方、そのちょっとした工夫で、親子の関係は劇的に改善されるものです。
うまくできない自分に悲観的にならず、お母さん、お父さんもお子さんと一緒に成長するつもりで実践してみましょう。

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臨床心理士 須々木真紀子

臨床心理士をしています。
主婦であり、母であり、お仕事の時には「先生」に。

普段、様々な相談を受けますが、ここでは特に子育てに関してお話していきたいと思います。
お悩みやお困り事、解消のきっかけにでもなれたら嬉しいです。
よろしくお願いします(^^)

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