関西空港の例

空港のスタッフ33人と利用者に瞬く間に広がった今年、最大の感染「はしか」。
異変が起きたのは、お盆過ぎのこと。熱やのどの痛みに苦しんでいた20代のスタッフがはしかと診断されました。

しかしはしかと診断されるまでに患者の1人は発熱後、医療機関を3か所も受診しましたが、どこもはしかと見抜けませんでした。その後、事態は急展開し、わずか2週間の間に若いスタッフばかり32人が次々と熱を出し、出勤停止に追い込まれたのです。

はしかと診断されにくい現状

はしかは初期症状は風邪とそっくりでほとんど見分けがつきません。その後、いったん熱が下がるため患者は治ったと思い、出勤をして感染を広げてしまうことが多いのです。そして、再び高熱が出て、全身に発疹が現れるまで、はしかと見分けられない医師が多く、感染が拡大してしまうといいます。

実際に患者を診察した医師の上司にあたる方のコメントは、「今の若い、特に40歳を下回る先生方は、はしかを診た経験がないということがあります。実際日本の発生件数を見ますと、基本的には経験値はゼロに近いと思います。」とのことです。

今の日本は、はしか(麻疹)に対して予防接種を徹底するなどの対策を打ち、患者を大幅に減らしました。国内のウイルスによる感染が見られなくなり、はしかが排除されたと認定されたのが、去年(2015年)です。
ですので、若い医師の中には「はしか」の初期症状をなかなか見抜けないという現状もあるようです。

猛威を振るうはしか その対策とは

今も日本の周囲の国々では、はしかが猛威を振るっています。今回のウイルスは、こうした国々と日本を行き来する空港の利用者によって持ち込まれたと見られています。

国内に侵入した後、ウイルスは、ある特定の世代を狙い撃ちにしました。
20代から30代です。この世代は40代以上の中高年層と異なり、はしかにかかった経験がある人が少なく、自然の免疫を持つ人がほとんどいません。また、それ以降の若い世代が2度ワクチンを接種しているのに対し、1度しか予防接種を受けていない人が多く、この年代が集中的に感染してしまったと思われます。

今回の事態を受け、関西空港では30代以下の、特にリスクの高い職員900人に対し、予防接種を受けるよう呼びかけています。
専門家は、空港スタッフだけでなく、外国人観光客と接する人たちや海外に出張するビジネスマンなどにも対策が必要だと訴えています。

まさに、お母さん・お父さん世代の方もこの年代に含まれます。
お子さんはすでに麻疹の予防接種を2回受けることになっていますが、自らの身と家族の事を考えて、ぜひご自身も麻疹の予防接種を積極的に受けてみてください。

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記事監修:薬剤師白石厚子

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