日本が高齢化社会から高齢社会と呼ばれるようになって久しいです。社会状況の変化に合わせて、シニア世代の方がより一層健康で意義深い生活を送ることができるように、様々な施策が取り入れられています。例えば高齢者向けの雇用の創出や、娯楽の増加などが挙げられます。しかし、こうした動きの中で、なかなか是正されていないのが「ファッション」の領域です。

シニア世代のファッションの傾向や実状を探るために、シニア世代に向けた洋服を多数製造・販売している株式会社ケアファッションは、「シニア世代のファッションに関する調査」を実施致しました。調査の結果、やはりいくつになってもオシャレを楽しみたいシニア層が多いというファッションへの欲求の高さがみられました。しかし、楽しみたいと思いながらも、実際は様々な障壁があり、難しいと感じているシニア世代が多いという結果が出ています。

特に調査の中で顕著に現れたのが加齢による体型の変化や身体機能の低下による、ファッションの選択肢の狭まりについてです。こうした課題について向き合うべく生まれたファッションに対する考え方が「ユニバーサルファッション」。高齢や障害で体が不自由になっても元気におしゃれを楽しむスタイルや考え方を実践する、という概念です。今回の調査結果では「いくつになってもファッションを楽しみたい」人が7割。しかしそれが難しいと思っている人が6割という結果も出ました。また「ユニバーサルファッションの認知度に関しては15%程度とまだまだですが、裏を返せばこの認知度が増えれば、歳を重ねてもファッションを楽しめる、と考えるようになる人が増えるのではないかということが見て取れる結果となりました。

【調査方法】インターネット調査
【調査期間】2016年11月2日~11月7日
【調査対象】全国の50歳~79歳までの男女500名
【調査協力会社】株式会社ネオ・マーケティング 

「いつまでもファッションを楽しみたい」と思っているシニア世代が7割を超えるも、難しいとも思っている

いくつになっても、ファッションは楽しみたいものなのでしょうか。質問してみたところ、「とても楽しみたいと思う」が12.2%、「楽しみたいと思う」が32%、「どちらかと言えば楽しみたいと思う」が30.2%という結果に。合わせると74.4%もの人が、ファッションを楽しみたいと考えているということが明らかになりました。

しかし、「いつまでもファッションを楽しむことは難しいと思いますか」と聞いてみると、こちらは合わせて6割超の人が、難しいと回答しました。

結果を総合すると、「いくつになってもファッションを楽しみたいけれども、なかなかそうはいかない」と思っている人が多いと言えそうです。

8割が体型の変化、7割弱が体力・運動能力の低下によってファッションの選択肢が狭くなっている

では、年齢を重ねると、どういった要因でファッションが楽しめなくなっていくと考えているのでしょうか。要因の一つとして考えられるのが体型の変化。実際、体型の変化によって服が着られなくなったことがあるかを聞いたところ、実に8割を超える人が、感じたことがあると回答しました。「何度もある」と感じている人が3割弱いるなど、体型の変化は大きな課題となっていると言えそうです。また加齢に伴う体力・運動能力の低下のために着られなくなった服があると感じたことがある人についても、
7割近くいました。

シニア世代の半数近くが服を自分で決めないことがある

続いて、普段着る服を、どのくらいの人が自分で決めているのかを質問しました。結果、「必ず自分で決めている」と回答したのは半数程度ということがわかりました。言い換えると、主体的にではなく、誰かの手助けを得て服を決めている人が半数ほどいることになります。

何故、自分で着る服を決められていないかを聞いたところ、「どこのブランドの服を買えばいいのかわからない」と回答した人が14.5%、「体型や脱ぎ着のしやすさ、動きやすさなどの理由で、どの服が着られないか判断できない」と回答した人が19.1%と、少なくない人数いるという結果が出ました。自身の身体的な理由はもちろん、そもそもどういったブランドの服を着られるかがわからない人が多いようです。またなかなか自分に合う服がない、と思ってしまっている人が多いからか、「買うこと自体が億劫」(25.3%)という人や、「特にこだわりがない」(53.5%)という人も多数おり、興味自体がなくなってしまっている人もいるという結果となりました。

シニア世代がファッションをもっと楽しめる世の中を。ユニバーサルファッションという考え方

様々な要因でファッションを楽しめていなかったり、興味を失ってしまったりしているシニア世代が多くいるということが明らかになりました。こうした方々に、少しでもファッションを楽しめるように、と提唱されているのが「ユニバーサルファッション」。老後の体型の変化や脱ぎ着のしやすさ、動きやすさを考慮しつつも、ファッション性の高さも持ち合わせた衣類を送り届けようという動きです。

この「ユニバーサルファッション」について知っているかを聞いたところ、「あまり知らない」「全く知らない」と回答した人が合わせて84.4%という結果が出ました。殆どの人がまだユニバーサルファッションについて知らないという結果ではありました。いつまでもファッションを楽しみたいと考えているシニア世代が今後その魅力に気づいていくことで、ファッションの選択肢がきっと広がっていくはずです。

30年もの間、ファッションデザインを生業としている神戸芸術工科大学 ファッションデザイン学科の見寺 貞子教授も「ユニバーサルファッション」に賛同しています。「ファッションとは、とかく、若者のシンボルのように思われがちです。でも、高齢社会と言われる時代に何か矛盾しているような…。」と時代の変化とファッションを取り巻く環境の乖離について指摘しており、「ユニバーサルファッションとは、高齢や障害で体が不自由になっても元気におしゃれを楽しむスタイルや考え方を実践することです。若い時のきれいやおしゃれは当たり前。高齢になっておしゃれをすれば、まわりの人たちは褒めてくれるし、見てる側も気持ち良い。何よりも、おしゃれに関心を持つことは、体と心のビタミン剤としての効果があり、予防医学につながると考えています。」と太鼓判を押しています。

<見寺教授プロフィール>

見寺 貞子 MITERA Sadako
神戸芸術工科大学
芸術工学研究機構長 / 教授
大学院 / 芸術工学研究機構 / ファッションデザイン学科
研究分野:
ユニバーサルファッション研究、がん患者の帽子研究、障がい者のモノづくりデザイン支援
著書:
ユニバーサルファッション―誰もが楽しめる装いのデザイン提案― 中央法規出版(株)/2002年
美しく見えるシニアの服 文化出版局/2004年

様々な企業が昨今、ユニバーサルファッションに基づいた衣服を提供し始めていますが、その中でも特に力を入れているのが「株式会社ケアファッション」。“ケアに気配り、ファッションに欲張り。”をコンセプトに、脱いだり、着たりは便利にしつつ、オシャレやお出かけを楽しんでもらえるような、「人にやさしいお洋服」を届けています。

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記事監修:薬剤師白石厚子

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